日本では1993年の改正計量法の中で、計量法トレーサビリティ制度つまりjcss制度が創立されました。jcssとはJapanCalibrationServiceSystenを意味し、国際規格ISO17025に準拠した国家標準器とのトレーサビリティのある校正を行うための制度です。
計量行政から、ISO国際規格に準拠した「不確かさ」の保証を得るためには、jcssの認定を受けた業者に測定器の校正を依頼し、校正証明書を得る必要があります。測定器が保証されていることが、それを使って計測を行う自社製品の品質を保証する根拠となるのです。測定器が保証されていなければ、それが表示する値に信頼性は生まれません。校正は一定の周期で持続的に実施される必要があります。

ISOに準拠した校正が成立する条件とは

国際規格ISOに準拠した校正が成立する条件としては、まずは校正に使用される標準器のトレーサビリティが確立されていることが挙げられます。JCSSは国家標準機を提供しており、独立行政法人・製品評価技術基盤機構のホームページに認定業者の一覧の最新情報が提示されています。
校正員は一定のレベルの技術を保有している必要があり、手順も明確になっていることが求められます。手順書が存在すること事が必要となるでしょう。そして校正を証明するための記録がある事が必要です。
国家標準器は24区分あり、長さ、質量、時間、湿度、角度、体積、電気などに分けられています。認定業者はそれぞれカバーできるジャンルを持っており、独立行政法人・製品評価技術基盤機構のホームページをみれば必要な業者を探し出すことが出来るでしょう。
校正は社内で行っただけでは測定値の信頼性確保のための国際的合意の要件を満たしていないという点に注意すべきです。

グローバル化によってトレーサビリティ要求が増加

国際取引ではトレーサビリティの要求は一般的であり、国際取引が広がる中、日本企業にも対応が求められるようになってきています。
これに合わせて数多くのジャンルで法改正が進められトレーサビリティシステムの確立が求められるようになっています。たとえば2016年に行われた水道水に関する法改正によってJCSS標準液が活用される範囲は更に広がると予測されます。
2015年に改正された気象業務法においても、気象観測に関わる基準器についての取り決めが明記されています。こうした動きは医療、電気、電波、原子力発電など様々なジャンルに及んでいます。
国際取引に勝つ製品を出していくためには、自社校正だけでは不足な時代になってきていると言えるでしょう。トレーサビリティの認識を高めることが自社製品の国際的な信頼性を上げることに繋がるのです。